1. HOME
  2. おすすめイベント
  3. 仏教
  4. 京都国立博物館 2022/ 7/30〜 9/11 特別展 河内長野の霊地 観心寺と金剛寺─ 真言密教 と南朝の遺産─

京都国立博物館 2022/ 7/30〜 9/11 特別展 河内長野の霊地 観心寺と金剛寺─ 真言密教 と南朝の遺産─

日本文化の根底にあるものの一つに仏教があります。今でも日本人の考え方やライフスタイルに強く影響を及ぼしています。日本の仏教は聖徳太子(574~622)によりその基礎が形作られ、鎌倉時代までには多くの宗派が生まれました。平安時代に弘法大師 空海(774~835)が開いた 真言宗も、日本各地に寺院が残っています。
この展覧会では、大阪河内長野にある2つの 真言密教 の大寺院に伝わる多くの文化財を紹介しています。平安時代から続く日本文化のいくつかのコンセプトが感じられるかもしれません。
展覧会のチラシで、密教の灌頂の儀式に用いられたとされる、「国宝 日月四季山水図屏風(右隻)」をみた時、琳派や織部焼の文様を思いだし、是非行ってみたいと思っています。

展覧会 みどころ

( 京都国立博物館 のホームページより)
大阪・河内長野市は、かつての河内国南部にあたる山あいの地域で、京都から高野山につづく街道の合流地点として栄えた歴史を有します。当地には観心寺と金剛寺という真言密教の大寺院があり、この地域における信仰の中心を担ってきました。また、両寺は南北朝時代に後村上天皇の行宮(行在所)となり、南朝勢力の拠点として重要な役割を果たしました。今日でも、武将・楠木正成ゆかりの寺として多くの歴史ファンに親しまれています。
京都国立博物館では、平成28年度(2016)から令和元年度(2019)にかけて、両寺の文化財悉皆調査を実施しました。本展はその成果を公開する機会として、従来知られた名品に加え、調査によってみいだされた中近世の文化財をご紹介します。
近年「日本遺産」にも認定された多くの文化財群が存在し、歴史ロマンあふれる地域、河内長野。両寺の文化財が豊かに物語る当地の濃密な歴史と信仰に触れ、また実地に赴いていただく契機ともなれば望外の喜びです。

第1章 真言密教の道場
いずれも奈良時代の開創と伝える観心寺と金剛寺ですが、はっきりとした記録が残るのは平安時代以降です。観心寺は、空海(774~835)の高弟・実恵(786~847)とその弟子・真紹(797~873)が整備して、定額寺に列せられました。当時の財産目録「観心寺勘録縁起資財帳」には、現存する仏像がすでに安置されていたことが記されます。金剛寺は平安時代後期、高野山で学んだ阿観(1136~1207)が、貴顕の帰依によって再興を果たし、盛んな教学研究がおこなわれました。「弘法大師像」は阿観が御影堂に安置したものに該当すると考えられています。このように、両寺は古くから中央政権や高野山との関係の中で真言道場としての基盤を拡大したため、優れた仏像、仏画、仏具、仏典などが集積されたのです。

第2章 南朝勢力の拠点
観心寺と金剛寺は、南北朝の動乱において南朝方と深い関わりをもちました。鎌倉幕府打倒を目指す後醍醐天皇(1288~1339)のもとで活躍した武将・楠木正成(?~1336)は、今の南河内郡千早赤阪村出身とされ、少年期に観心寺で学んだともいわれ、当地域を基盤に武士団を形成しました。吉野で南朝を立てた後醍醐天皇は、京都奪回の悲願を子の後村上天皇(1328~68)に託します。しかし、足利氏率いる北朝勢力の前に退転せざるを得ず、金剛寺の摩尼院・食堂を、次いで観心寺を行宮(仮の御所)としたのです。南朝方の古文書、後村上天皇ゆかりと伝わる仏像・楽器といった品々は、こうした苦難の歴史を語り継ぐ遺産といえるでしょう。なかでも、楠木正成とその一族が着用あるいは奉納したと伝わる大量の甲冑は、当地出身の名将への尊慕をひしひしと感じさせます。

第3章 河内長野の霊地
室町時代に入り、観心寺と金剛寺は河内国守護・畠山氏の庇護下で寺勢を回復させます。近世初期に至るまで世上では激しい戦乱が続きましたが、両寺の位置する地域での兵災は限定的だったようです。生産活動も活発になり、とくに金剛寺山内の天野酒は天下人も賞味した名酒として知られました。こうした比較的安定した状況のもと、豊臣秀頼(1593~1615)による大規模な再興事業をはじめ、両寺の堂宇は近世を通じて営繕が進められ、儀礼や法具類の整備もたびたびおこなわれたと推測されます。製作・寄進の年紀が判明する多数の文化財の存在からは、高野街道など交通網の発達もあり在地の大寺院として広く信仰を集めた姿がみえてきます。今日の観心寺・金剛寺も同様に、当地に生きる人々の信仰を担う霊域としてかけがえのない役割を果たしているのです。

開催概要

展覧会名
特別展 河内長野の霊地 観心寺と金剛寺─真言密教と南朝の遺産─
2022(令和4)年7月30日(土)~9月11日(日)
[展示替]
前期展示:2022年7月30日(土)~8月21日(日)
後期展示:2022年8月23日(火)~9月11日(日)
※会期中、一部作品の展示替を行います。
京都国立博物館 平成知新館2F、1F
〒605-0931 京都市東山区茶屋町527
開館時間
火~木・日 9:00~17:30(入館は17:00まで)
金・土   9:00~20:00(入館は19:30まで)
休館
月曜日
観覧
[一般]1,200円[大学生]600円[高校生]300円
・本観覧料で当日の平成知新館の全展示をご覧いただけます。
・大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
・中学生以下は無料です。
・障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
・キャンパスメンバーズ(含教職員)は、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より400円引き(一般800円、大学生200円、高校生無料)となります。
・前売券・団体券はありません。
京都国立博物館
京都新聞
河内長野市、河内長野市教育委員会、歴史街道推進協議会
お問合わせ
TEL:075-525-2473(テレホンサービス)

| 仏教

今後のおすすめイベントはございません。

Google Translate »