大阪日本民芸館 2021/9/4~12/14 秋季特別展『型絵染 三代澤本寿 』
三代澤本寿 は民芸運動の創始者の柳宗悦を生涯の師とし民芸運動に貢献し、柳の亡き後にはそれまでとは違った、よりグローバルな作品世界へ進んでいったアーティストだそうです。作品の一部はどこかで見たことがあるかも、ぐらいの認識で今まで三代澤本寿は知りませんでした。
和紙への型絵染という独自性にもよりますが、グラフィックデザインや絵画としてみても、これらの作品に類似したものは、日本にはないように思います。
私は映画のポスターやCIで有名な、グラフィックデザイナーのソール・バスを思い出しました。ただ三代澤本寿はそれほど華やかではなく、より精神性が高いように思います。創作や思考の大いなる刺激になると思います。会期は残り少ないですが、気になる方は是非。
展覧会概要(大阪日本民芸館ホームページより)
長野県松本市に生まれた三代澤本寿(1909-2002)は、染色家として数々の優れた作品を手掛けると共に、信州の民藝運動の普及に多大な貢献を果たした人物です。
三代澤が民藝と出会ったのは、地元の松本商業学校を卒業し、親戚の染料店を手伝う為に静岡に移り住んだ1935年のことでした。近所に住んでいた版画家の小川龍彦を通じて、民藝運動やその同人達と知り合います。同じ年、後に師となる染色家・芹沢銈介の作品を目にした三代澤は、これに強い感銘を受け型絵染作家を志します。主な素材には、染色作業において水を使うことから難易度が高いとされていた和紙を選び、技法と素材それぞれの特色を生かした沢山の作品を生みだしました。
1939年には民藝運動の創始者である柳宗悦と出会い、三代澤は生涯を通して柳を師と仰ぎます。柳もまた若き三代澤に大きな期待と信頼を寄せ、民藝運動の機関誌である『工藝』の他、『諸国の土瓶』、『日田の皿山』といった柳の代表的な著作の装幀を任せました。
1960年代後半以降、柳亡き後の三代澤は次第に民藝運動の中心を離れ、ひとりの作家として新たな道を歩み始めます。この時代の作品には、故郷である信州の山々や野生の動植物、取材旅行として出かけた異国の風景、クラシック音楽など彼の心を震わせた様々なものがモチーフとして登場します。時に愛らしく、時に力強く、多彩な魅力に溢れた作品の数々からは雄大な自然や人々の暮らしに向ける温かな眼差しが窺えるでしょう。
本展では、春季特別展「型絵染 三代澤本寿」をベースに一部作品を入れ替えて、引き続き150点以上の三代澤作品をご覧いただきます。生き生きとした色とかたちに溢れた三代澤本寿の世界を、ぜひお楽しみください。
- 展覧会名
- 秋季特別展 秋季特別展『型絵染 三代澤本寿』
- 会期
- 2021年9月4日(土)~12月14日(火)
- 会場
- 大阪日本民芸館
- 開催時間
- 10:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日
- 水曜日 ただし11月3日(水・祝)は開館
- 入館料
- 一般710円・高大生450円・小中生100円(20名以上は団体割引)
※障がいがある方、被爆者の方、特定疾患及び小児慢性特定疾患がある方とその介助者の方(被介助者1名につき1名)は入館が無料となります。窓口で「身体障がい者手帳」「療育手帳」「精神障がい者保健福祉手帳」「被爆者手帳」「原爆手帳」「特定疾患医療受給者証」または「小児慢性特定疾患医療受給券」をご提示ください。また、ひとり親家庭世帯員の方は入館が無料となります。遺族年金等公的年金または児童扶養手当を現に受給しているひとり親家庭の方で都道府県知事等の発行した証明書をご提示ください。
◎大阪日本民芸館の観覧券を購入された方は、日本庭園・自然文化園も入園できます。
◎当館へは自然文化園中央口のゲートに設置の券売機にて[大阪日本民芸館の入館券]をお買い求めになり自然文化園をご通行いただくか、自然文化園東口より直接ご来館いただき当館で入館券をお買い求めになるのが便利です。 - 関連イベント
- ※新型コロナウィルスの影響により、イベントが中止、延期になる場合があります。最新情報は当館ホームページにて確認下さい。
ギャラリートーク
9月12日(日)、25日(土)、10月10日(日)、23日(土)、11月7日(日)、20日(土)、12月5日(日)、11日(土)
各回14:00~14:30
※民芸館入館料が別途必要、予約不要